固有名詞(名称)の解説
「大全集」では、適正価格一覧表の中でいくつかの名称が表示されますが、どれも「大全集」を理解する上では必要なものばかりです。中には一般的に知られているもの、又ここだけでしか使われていないものもありますので、改めて解説しておきます。
基準で表示されるもの
本数がどう変動しようと単価の基礎になるもので、変化することはありません。
積算単価
公共工事の予算を計上する上でとても重要な指標となるものです。設計会社で必要とされるもので、最低3社の見積もり徴収が義務付けられ、その平均値や最低価格を参考に決められています。
- 「大全集」では、乾式工法 = 実勢単価 × 250%、湿式工法 = 実勢単価 × 220%で算出されていて完璧ではありません。今後、設計会社の協力を得ながら理想の価格を求めていかなければなりません。
実勢単価
一般に取引されている単価のことで、どこのどの単価が正しいのかその実態は掴めていません。 価格不統一の原因で解明しておりますが、確定させることはできないと思います。ここでは基準表示しなければなりませんので、全国平均の20%減位を表示しています。施工会社の通常の定価(最低に近いもの)とお考えてください。
歩掛(ぶがかり)
どんな単価を算出するにしても、アンカー1本当たりの労務費を算出するにはなくてはならない指標(係数)です。正否の問題はともかくとして、歩掛なしで算出された労務費は、どう理由付けされても信頼されるものではありません。歩掛について 参照。
施工者数
ログイン画面で本数を入力すれば表示されます。歩掛 × 本数で計算されたものです。
適正価格詳細で表示されるもの
「大全集」では、希望する本数の変動で施工者数も変動し、その希望する規模で適正単価が表示されます。これはこのシステムの特徴でもありますが、「見積もり不要」はここに起因しています。施工会社にはうってつけのシステムだと思います。
材工単価
見ての通り、材料(接着材 + ボルト材) + 工事費(労務費 + 諸経費)で表示したもので、法定福利費は加算されておりません。
法定福利費
2017年度に入り労働保険の運用が一段と厳しくなり、政府もその対価としての法定福利費を請求するように義務付けています。ここでは純工賃の15%程を計上しています。施工会社ではこの金額は、労働保険の対価として正当に請求できるものですから、値引対象とならないようにご注意ください。アンカー工の労務費 参照。
適正単価
「大全集」の根幹をなすもので、材工単価 + 法定福利費で形成されています。これは専門施工者の保護育成のためには、ぎりぎりの単価ということになりますので、運用に際しましては十分な配慮をお願いいたします。
適正単価は、規模に応じて表示されますが、施工会社の定価に相当する実勢価格を変動させているに過ぎません。詳しく言えば、発注者の値引き交渉を先取りした想定価格ということになります。
有効活用
事前計画書を作成するに当たっては、何時でも必要なデータが表示されますので、他を煩わすことなく合理的に進めることができます。