1.  >
  2.  >
  3. 価格の「見える化」

何故「見える化」が必要か

公共工事の担い手、専門施工者の保護育成は喫緊の課題です。価格の「見える化」を通して問題点を洗い出し、その解決策を末尾で提案しています。

  • 公共工事等で使用される接着系アンカーの70%をあと施工アンカー業界で処理していますが、その中でもクオリティの高い工事については、専門施工者がその殆どを施工しています。

価格(材工)ベースで見てみると、小規模のものは数万円から、大規模になると数百万円 ~ 数千万円にも及びます。大規模のものは勿論専門施工者が施工しますが、その報酬は規模に比例する程ではありません。

  • 将来の労働力の問題を考える時、悲観せざるを得ません。現況は公共工事が低調な故に目立ちませんが、通常に戻ればたちどころに顕在化するものと思います。高齢化が進み人手不足は顕著で専門施工者は確実に減少しています。それでも施工品質を落とさず、担ってもらわなければなりません。
  • 施工者の保護育成を真剣に考えなければなりません。これは施工業界だけで解決できる問題ではなく、政府も含めて関係業界各位の協力助言がなければできません。大義的には少子高齢化が進む中で、将来の重労働の担い手をどう確保し育成して行くかが問われているのです。

契約フローを通して各関係業界(会社)がどういう再配分を享受しているのかを、関係各位夫々で確認してみるのも意義あることだと思います。


富の再配分

おこがましい行為ですが、勇気をもって解析しなければ前に進むことができません。

  • もしかして発注者側の国や地方自治体でも、富の有効配分の見地から、公共工事のあり方を検討されているのかもしれません。関係ないのかもしれませんが、最近、安全書類申請時に下請業者への契約書の写しを提出するよう指示されたりすることがあります。
  • 建設業界の契約のあり方は、複雑怪奇で分からないことばかりですが、元請やそれに近い上位会社でさえ再配分を願っているところががあっても不思議ではないように思います。それ程再配分の問題は、業界全体をクリーンにするためには避けて通れない問題だと思います。
  • 我々の施工業界でも事情は違えどもそれは同じです。我々の業界はその殆どが小企業で入札業者もなく、たまに1次がありますが、おおむね末端といったところです。問題は上位会社との値引交渉の場合、虎の子の労務費をカットせざるを得なくなるという事でしょうか。
  • 末端の工事会社に下請けとして専門施工者(グループや一人親方)が繋がっていて、この人たちが公共工事を消化しているという現実があります。末端施工会社への労務費のカットは、専門施工者の生活権(生存権)に直結していることを忘れないで欲しいと思います。アンカー工の労務費
  • これは問題提起に他ならず、再配分の問題も含めて関係各位の良識に期待するしかありません。

ページトップに戻る


「見える化」の功罪

「何を今さら」と一笑に付されるかも知れませんが、解決策を求めて模索してみたいと思います。施工業界の独特な構造問題もあり、業界独自の取り組みだけでは、その解決はままならないように思います。

  • 役所、民間発注者 ~ 元請、ゼネコン ~ 末端施工会社迄、積算単価、実勢単価、適正単価等を、どなたでも閲覧できる「見える化」を具現化したWebツールが用意されています。これは施工サイドで開発したものですが、予算単価が商流に沿ってがどう変化し、どの分野(業界)でどれだけの富の配分を受けているのかが手に取るように分かります。
  • 悲しいかな我々は施工専業者で、入札業者でもなく元請でもありませんので、積極的に配分に参加することはできません。ここまで掘り下げてみますと、再配分のために各位にご尽力頂かなくても、許容範囲内での合意が得られれば問題解決ができるように思います。

提案

  1. 上位会社(元請、ゼネコン)各位には、発注に際して施工会社の見積り(実勢価格、適正価格)を尊重してもらう。
  2. 国には施工会社に対して、国交省の「駆け込みホットライン」へ所定規模以上の終契約単価の報告を義務付けてもらう。
  • ここは時間はかかると思いますが、国のリーダーシップをお願いしたいところです。上記提案或いは折衷案の具体化が可能であれば、施工会社の懐具合は少しは好転し、次の世代に向けての専門施工者保護育成の問題は、一気に加速するものと思います。

業界での独自解決は最重要課題に違いありませんが、提案はしてみても関係各位の合意が得られなければ、ただの空論に過ぎません。


ページトップに戻る